だいぶ前にキッチンを改装したお宅から、勝手口扉の具合が悪くなって...
とご連絡を受けました。 築30年以上の木造住宅で、勝手口扉は川口技研の通風タイプなのですが、扉の面材が錆びてきているのと、戸当りのパッキンがヘタってきて、しょっちゅうゴキブリさんが出入りしてしまうとのことで、扉を交換しますか、ということになりました。 方法としては 1、枠ごと撤去して、新しいものを取付る 2、枠はそのまま残して(使って)、扉だけ新しいものにする 3、枠は残すのですが、その内側に一回り小さな枠+扉をつける(カバー工法) 1、は外壁を壊してから枠を撤去して、新しいものを取り付けてから、左官屋さんが外壁を補修して+塗装屋さんがバターンを吹いて色を塗る... けっこう大事になりますし(金額も)、既存の枠を取ると、雨仕舞いが悪くなってしまうのも気になるので、1、は却下。 2、は既存の枠と新しい扉のメーカーが違っても取付可能なので、一番簡単=ローコストなのですが、既存枠の機密性が改善されないということで、これも却下。 で、3、のカバー工法に。 開口巾が50ミリ小さくなってしまいますが、出入りに影響はないということで決定です。 既存枠の下枠だけは、既存を残してしまうと段差ができてしまうので撤去し、朝9時から、下枠の土間とのモルタルを補修して終わったのが2時くらいでした。 扉の巾が小さいので、ドアクローザーのアームの強さが少し気になりますが(強すぎるのですが、この強さの調整はできないということで、メーカーさんももう少し頑張ってくれるといいのですが...)、通風の量が増えたり、ガラスになって勝手口が明るくなったのが嬉しいと喜んでいただけました。 今回選んだのは、トステムのリシェントというカバー工法の勝手口扉です。 カタログからコレですね、と選んだだけで、納まりや工夫など、設計の出る幕がない仕事で、そんな簡単な既製品を使うのが設計者としてどうなの...、ちょっと安易で手を抜いてるんじゃない..、などと自問自答しないわけではないのですが、求める機能やデザインに合う既成品があって、その価格が適正であれば、それを選択するのも良い設計のうちと考えていますので、今回はトステムさんで良かったと思えますし、大きなリフォーム工事でなくても、住みやすい家にしていくお手伝いってできるんですよね、と。
by drycake
| 2011-08-11 23:54
| メンテナンス
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